“墓じまい”3割強にトラブル、最も大きな障害は「親族間のもめ事」。

2015/07/29 12:00 Written by Narinari.com編集部

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墓地区画の減少により、近年、無縁墓(管理者がいなくなった墓)が社会問題化している。それに伴い、管理者が現れない場合にお墓を撤去する「墓じまい」が話題に上ることが増えているが、まごころ価格ドットコムが運営するお墓ネット専門店「お墓まごころ価格.Com」(http://hakamago.com/)は、その現状を調査すべく、「墓じまい経験者の意識調査」を実施した。

2004年度から2013年度までの10年間で行われた無縁墓の「墓じまい」数は、全国の自治体や寺院が自主的に行ったものだけで累計45,235基(厚生労働省「衛生行政報告例」埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数 より)に上り、「まだ管理者がいない」という判断ができない無縁墓予備群はこれ以上の数になると考えられている。そして、お墓が無縁化し、管理ができなくなる前に自主的に墓じまいを行う人が増えている状況を踏まえ、今回、全国の墓じまい経験者100人(20〜60代男女)を対象に調査を行った。

調査では、まず、「墓じまいを行った中で、トラブルや困った経験があったかどうか」を質問。その結果、35.0%が何らかのトラブルを経験したことがわかった。最も回答を集めたものは「親族間トラブル」(17.0%)で、具体的に「普段墓の面倒をみない親戚が、一つにまとめなくていいと言い張り困った」「納骨堂に納めることに対して、親戚から嫌味をいわれた」「長男長女である事が理由で、責任と負担、その次の子世代が管理する事も当然の事のように周りから言われる」などの実体験が寄せられている。

次に、「墓じまいの準備をしていく中で、当初予想していたこととのギャップがあったかどうか」をたずねたところ、49.0%がギャップを感じていたことがわかった。最も多い回答を集めたものは「お寺に支払う離檀料が予想を超えた」(25.0%)で、次いで多かったものは「墓石店に支払う墓石解体費が予想を超えた」(20.0%)。この点には「墓石建立に100万円だったのに、解体料金も100万円かかるとは驚いた」「費用が全く見えなかったので、必要以上に心労が絶えませんでした」との声が寄せられている。

また、「墓じまいを決めた当時のお墓管理からの解放に対する期待感」を聞くと、58.0%が「期待していた」と回答。しかし、一方で墓じまい後に新しいお墓の建立を行わなかった人のうち、49.1%が「わびしさを感じた」と答えている。お墓管理には大変さはあるものの、お墓があることで感じられる特別な思いというものも存在するのかもしれない。

今回の調査結果を受け、お墓のプロとして日々お墓事情の相談に乗っている「お墓まごころ価格.Com」の日本石材産業協会認定お墓ディレクター・北山修哉氏は、墓じまいのポイントとして次の3点を上げている。

1.事情の理解・納得のための話し合い

「墓じまいをするにあたり、ご家族やご親族と意見が合わないというご相談は少なくありません。ずっと手を合わせてきた大切なお墓のことですから、なくなってしまうということにとわびしさや不安を感じることもあります。墓じまいをしようと考えている事情を理解してもらい、納得してもらうことが大切です」
「お墓のあるお寺様にとっては、檀家さんが減ってしまうことになります。そのため墓じまいを快く思われないのは当然のことかもしれません。これまでお世話になってきたこともありますし、根気強く事情を説明し、お寺様にも納得していただいた上で墓じまいを行いましょう」


2.「離檀料」の意味の把握

「これまでの御礼としての『離檀料』は、いくらか必要かもしれません。しかし『離檀料として何百万円も請求された』となれば、それは普通のことではないと思います。管理費等を滞納していたりするならば話は別ですが、正当な理由もなく高額な離檀料を請求され、『これでは人質ならぬ骨質(こつじち)だ』という皮肉すら生まれています」
「しかしながら、全くお金がかからないかといえばそうではなく、墓石は解体するまえに閉眼供養(魂抜き、性根抜き)という法事を営みますから、その費用は必要になります。また、閉眼供養とは別に妥当な金額のお車代があれば十分ではないでしょうか。もし高額な離檀料を請求された場合にはその内訳を伺い、正当さに欠けるようであれば弁護士などに相談してみるのも良いかもしれません」


3.「墓石解体費」の知識を持つこと

「『墓石解体費』は今ある墓石を解体し、墓所を更地に戻してお寺様にお返しするための費用です。墓石の大きさや墓所の広さにもよりますが、一般的な広さの墓所なら、解体と石の処分費を含めても20〜30万円前後で済みます」
「重機が入らず、全て人力で作業をしなくてはならないような墓所でない限り、100万円もかかることはまずありません」

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