「楠田枝里子が『世界まる見え!』を降板する」――。そんな情報が流れたのは今年7月のことだった。楠田枝里子は19年間にわたって「世界まる見え!テレビ特捜部」(日本テレビ系)の司会を務めてきた中心的な存在。それだけに番組ファンの間ではすぐに動揺が広がったが、あれから約2か月、悲しいことにその情報は現実となり、最後の出演となった3時間スペシャルが9月28日に放送された。次回、10月12日の放送には、もう楠田枝里子の姿はない。
7月に楠田枝里子の降板情報を報じたのは東京スポーツだった。その内容は、昨秋からの景気後退によって番組制作費の削減を余儀なくされた「世界まる見え!」サイドが、楠田枝里子とギャラの引き下げ交渉を実施。しかし、楠田枝里子は長年司会を務めてきたプライドから「ノー」と回答した結果、降板が決まった……というものだ。
この報道を受け、楠田枝里子は7月22日に公式サイトの日記ページを更新している。その中で「私が9月いっぱいで『世界まる見えテレビ特捜部』を降板しなければならないというのは、残念ながら本当です」と、この時点で降板が事実であることを認めている。
しかし、降板の理由を「ギャラで揉めた」とする東京スポーツの報道の中身については「全く事実ではありません」と否定し、「プロデューサーからは、『若返りをはかりたいから』と説明がありました。正直、とても傷つきました。トシをとったら女性はもう要らないということなのでしょうか。私は『まるみえ』が大好きで、本当に一生懸命、誠実に仕事を重ねてきたつもりだったのですが…」と、本意ではない番組降板、そしてプロデューサーから明かされた降板の理由への悔しさをにじませていた。
なお、「世界まる見え!」公式サイトにある、放送内容のバックナンバーページ(9月28日分)には、次のようにつづられている。
「自由奔放なたけしと所を上手く、そして時には強引にでもコントロールし、最先端の流行を取り入れたオシャレな衣装で視聴者のみならず出演者をも魅了。19年間、無欠席で毎週『まる見え!』の司会をつとめられた楠田枝里子様。長い間お疲れ様でした。」