クリント・イーストウッドが硫黄島戦映画を監督、主役に渡辺謙。

2006/03/08 22:46 Written by コジマ

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アカデミー作品賞と監督賞を受賞した「許されざる者」(1992年)や「ミリオンダラー・ベイビー」(04年)は言うに及ばず、「マディソン郡の橋」(95年)や「パーフェクト・ワールド」(93年)、「ミスティック・リバー」(03年)など、以前のB級映画監督・俳優のイメージが完全に払拭されたクリント・イーストウッド。そんな近年ノリにノっている彼の次回作が、「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」の2部作。ともに第2次世界大戦中の硫黄島の激戦を題材にしたもので、前者は米国側、後者は日本側からの視点で描かれるそうなのだ。前者は昨年末に撮影が終了しているのだけれど、後者の撮影はこれから。そこへ8日、制作会社から、主役の渡辺謙のほか、中村獅童や二宮和也(嵐)の出演が発表されたのだ。

硫黄島は小笠原諸島の南西約200キロ、東京とサイパンのほぼ中間にあって、第2次世界大戦の際に日米両軍にとって戦略上非常に重要な島だったそうな。そのため、1945年2〜3月にかけて行われたこの島の攻防で、日本軍2万129人、米軍2万8686人の戦死傷者を出す大激戦が繰り広げられたのだ。このことを知らなくても、米バージニア州のアーリントン国立墓地(米国の戦没者用墓地)にある「海兵隊記念碑」をご存じの方も多いと思う。この像は、硫黄島に上陸した米海兵隊が同島の摺鉢山に星条旗を掲げる際に撮った写真をもとにしているのだ。

この激戦のようすをイーストウッドは、ジェイムズ・ブラッドリーとロン・パワーズ著の「硫黄島の星条旗」を原作に日米両面から描くのだけれど、日本側の「硫黄島からの手紙」で渡辺謙が演じるのは、硫黄島守備隊の司令官、栗林忠道陸軍中将。海外駐在経験があるため国際事情に明るく、硫黄島戦では玉砕を禁止して徹底的な持久戦を行った人だそうなのだ。中村獅童と二宮和也の役は今のところ発表されていないけど、中村獅童は現在公開中の映画「SPIRIT」(ロニー・ユー監督)で国際映画の舞台は慣れただろうし、昨年フジテレビ系で放送されたドラマ「遅すぎた帰還 実録・小野田少尉」で小野田寛郎少尉役を好演しているだけに、期待が持てそう。個人的には、1932年に行われたロサンゼルス五輪馬術大障害飛越競技の金メダリスト、西竹一陸軍中佐の役をだれが演じるのかが気になるのだ。

またこの2部作に関して、昨年「日本軍の南京攻略を描いたもの」というウソの情報を、在米反日団体が「プレス発表」として流布していたことが判明したのだ。産経新聞の記事によると、中国当局と密接につながっているそうで、どんな思惑があるにせよ、イーストウッド監督にとってはいい迷惑なのだ。

そんな障害?を乗り越えてつくられる今回の作品、「プライベート・ライアン」(スティーブン・スピルバーグ監督)や「シン・レッド・ライン」(テレンス・マリック監督)みたいな感動的傑作に作り上げてほしい。間違えても、「チーム★アメリカ:ワールドポリス」(トレイ・パーカー監督)で“クソ”、“君にフラれてボロボロだけど、あの作品よりはマシ”と揶揄された「パール・ハーバー」(マイケル・ベイ監督)みたいにならぬよう、祈るのだ。


☆「父親たちの星条旗(FLAGS OF OUR FATHERS)」

監督 クリント・イーストウッド
制作 スティーブン・スピルバーグ
    クリント・イーストウッド
原作 「硫黄島の星条旗」ジェイムズ・ブラッドリー、ロン・パワーズ共著(文春文庫)
脚本 ポール・ハギス
撮影 トム・スターン
出演 ライアン・フィリップ
    ジェシー・ブラッドフォード
    アダム・ビーチ
    ジェイミー・ベル
    バリー・ペッパー

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