みなさん、はじめまして。今回から新たにNarinari.comのライターとして加わることになったサクラ ソウです。今後ともお見知りおきのほどをよろしくお願いいたします。
私サクラこと佐倉 壯は、おなじみMaki K Wall@駐米特派員の大学時代からの友人であり、宝島社文庫「アメリカの弁護士は救急車を追いかける−アメリカの不思議なジョーシキ114」(みなさん、買ってね)の共同著者として名前を目にしていただいている方もおられると思います。横浜出身・在住で、アメリカ・ウェストヴァージニア大学で心理学を専攻、その後アメリカ企業の営業職などを経て現在は駆け出しのフリーライターであります。
ということで、コ○助氏も毎週楽しみにしていながら、今年3月で打ち切りが決まっている日本テレビのバラエティー番組「¥マネーの虎」のオープニングで、「サブリミナル(潜在意識下)的表現手法」の疑いがある映像を流していたことが判明。一万円札の福沢諭吉の顔をほんの一瞬だけ、0.2秒(1秒30コマ中の6コマ)挿入したとのことである。
サブリミナルは、「識閾(しきいき)下の」「潜在意識の」という意味の心理学用語。1950年代のポップコーンの実験が有名で、聞いたことがある人も多いであろう。これは映画の中に、観客に気づかれないような短時間のメッセージ「ポップコーンを食べよう」「コーラを飲もう」というコマをくり返しいれておいたら、売店のポップコーンやコーラの売り上げが上がったというもの。私サクラも小さいころだか中学・高校のころだかは忘れたが、初めてこの話を知った時には、「おおっ!こんなことがあるのか!!」と新鮮な驚きを覚えたのであった。
他にも、映画「エクソシスト」の中で、やはり気がつかないほど一瞬の間に、黒いバックに浮かび上がる悪魔のような顔のカットが挿入されているのも有名。これも昔、私サクラはビデオでコマ送りにして確認したことがあり、一時停止状態で映ったその恐ろしい顔にビビったものであった。ああ、臆病で小心者の私。
とはいうものの、このサブリミナル手法、実際にこれによって心理的に何らかの影響を及ぼすかどうかというのははなはだ疑わしいと指摘する声も多い。ポップコーンの実験も実際には行われていないという説もあるくらいで、半ば伝説化しており、白黒はっきりしていないのである。それでも、あくまでも灰色である以上、この手法を放送や上映などにおいて使うことは各国で禁止されており、日本民間放送連盟(民放連)の放送基準でも不適とされているので、今回このようにニュースになったのであった。
それにしても、仮にサブリミナル効果というものがはっきりとあるのだとしたら、このような一万円札のカットを使った場合は心理的にどういう影響があるのだろうか。とにかくお金がほしくてたまらなくなり、たくさん働いて稼ぎたくなるのか、はたまた銀行強盗でもしたくなるのか、あるいはそれとも、たくさんお金が使いたくてしょうがなくなるのか。まさか、福沢諭吉カッコイイー!と思うようになる、なんてことはないだろうが。みなさんはいったいどう思われるであろうか。