対イラク戦争の影響で開催が危ぶまれていたアカデミー賞の授賞式も無事開催。日本時間の午前10時半頃からスタートしているなりが、早速嬉しい一報が飛び込んで来たなり。長編アニメ映画賞を「千と千尋の神隠し」が見事に獲得したなりね。
かねてから下馬評は高かった「千と千尋の神隠し」。12月にスタートした賞レース、「千と千尋の神隠し」は他のアニメ作品を「ライバル」とは呼べないほどの圧勝を続け、アカデミー賞でも最有力と言われる一方で、上映館数が全く拡大されない状況やアメリカでの配給元のディズニーが宣伝に本腰を入れないことなどから、本当に受賞できるのかと懐疑的に見る姿勢の人も多かったなりね。でも終わってみれば見事に栄冠を手にしたわけなり。
ちなみに過去の日本映画の受賞歴は以下の通り。
第24回(1951年度)「羅生門」(黒澤明監督)外国語映画賞
第27回(1954年度)「地獄門」(衣笠貞之監督)外国語映画賞
第28回(1955年度)「宮本武蔵」(稲垣浩監督)外国語映画賞
第48回(1975年度)「デルス・ウザーラ」(黒澤明監督)外国語映画賞※
第71回(1998年度)「ザ・パーソナルズ」(伊比恵子監督)短編記録映画賞
※「デルス・ウザーラ」は日ソ合作
他に日本人では、ナンシー梅木が「サヨナラ」で助演女優賞(1957年度)、坂本龍一が「ラストエンペラー」でオリジナル作曲賞(1987年度)、1990年に黒沢明監督が名誉賞(1989年度)を受賞。また、衣装デザイン賞では「地獄門」の和田三造(1954年度)、「乱」のワダ・エミ(1985年度)、「ドラキュラ」の石岡瑛子(1992年度)が受賞しているなり。
とにもかくにもアメリカの映画史にもその名を刻むことになった「千と千尋の神隠し」。アカデミー賞受賞、おめでとうございますなり。
☆これまでに「千と千尋の神隠し」が受賞した主な映画賞
ベルリン国際映画祭金熊賞
サンフランシスコ映画祭ベスト物語部門オーディエンス賞
香港映画祭最優秀アジア映画賞
ナショナル・ポート・オブ・レビュー(全米映画批評会議)最優秀アニメ賞
ロサンゼルス映画批評家協会最優秀アニメ賞
ニューヨーク映画批評家協会最優秀アニメ賞
オンライン映画批評家協会最優秀アニメ賞
ニューヨーク・オンライン映画批評家協会最優秀アニメ賞
フロリダ映画批評家協会最優秀アニメ映画賞
ダラス/フォート・ワース映画批評家協会最優秀映画賞
ゴールデンサテライト賞最優秀アニメ賞
放送映画批評家協会賞最優秀アニメ賞
アニー賞長編アニメ映画、監督、脚本、音楽賞
アカデミー賞長編アニメ映画賞