全米で流行するゴム製ブレスレットの正体
2005/04/07(Thu) 02:42
アメリカでは今、手首に太い輪ゴムのようなものをはめた人があふれています。これは幅1センチほどのシリコン・ゴム製のブレスレットで、ひとつだけ身に付けている人もいれば、2〜3個色違いではめている女性、さらには「それって手首、重くない?」と聞きたくなるぐらい、ジャラジャラとこれを着けている若者まで、スタイルは様々。 輪ゴムそのまま。
| ジャラジャラと。
| このアイテムを付けているのはティーンエイジャーが多いのですが、よく見ると小学生、子ども連れのお父さんやお母さん、さらにはお年寄りまで、男女問わずエイジレスに浸透しているようです。 これ、正式名ははっきりとしないのですが「ラバー・ブレスレット」、「エラスティック・リスト・バンド」、「シリコン・ブレスレット」などと呼ばれています。値段は日本円にして100〜500円ほどで、おもちゃ屋さんやコンビニエンス・ストア、アクセサリー店なで手に入れることが出来ます。 色はお好みで。
| このブレスレットには大抵、短いメッセージが書かれています。一般的なのが "DREAM"や "LOVE" といった、多少ベタな内容(笑)。これらは女の子の間では、自分に足りない部分を得るための「おまじない」として受け入れられている様子。青春ですねぇ。女の子用アイテムとしては、同じ素材で指輪もアリ。 メッセージの内容はこの他にもMLBやNFLのチーム名や、一発ギャグ的なジョークなどもあって、こちらは男の子の方に人気があるようです。 このゴム製ブレスレットは確か数年前から売られており、一時、限定的に流行していたこともありました。ところが、なぜか最近になって再び大ブレイク。その理由のひとつに、このブレスレットが福祉活動や、ファンドレージングのアイテムとして使われるようになったということが挙げられるかもしれません。実際、今売れ筋のブレスレットもチャリティー関連のものが多いそう。その中でもツール・ド・フランスで前代未聞の6制覇を成し遂げたランス・アームストロングが主催する、ガン患者をサポートする福祉団体LAFの "LIVEStrong" ブレスレットが有名です。今までに4,000万個が売れたそうです。 このほかにもエイズ基金、乳がん予防を呼びかける団体などが、このブレスレットを作成して販売し、売上げの一部をボランティア活動のために役立てています。そういえば、昨年暮れのスマトラ沖地震の救済にも、このブレスレットが一役買っているそうです。 アームストロングは黄色。
| 乳がん予防はピンク。
| 津波被害救済は青と白。 | さらにアメリカの学校では、自分の学校のTシャツやトレーナーを作るのが盛んなのですが、これらのアイテムの中にリストバンドもじわじわと浸透しているようです。知り合いの小学生が、自分の学校名の書かれたブレスレットを嬉しそうに見せてくれたことがあります。 もっと興味深いことに、イラク駐在の兵士たちを称えるものや、キリスト教の教えの書かれた製品も発見。これをはめていることで「自分はこんな信念を持っていますよ」という、意思表示にも使われているみたいですね。 ミリタリー・カラー。
| そういえば、このリストバンド。やわらかい素材なのでスポーツの時も邪魔にならないので安全、という利点があります。ウォール真木のジムのインストラクターも時々はめているのを見かけます。イエローなので、どうやら先のLAFのバンドのよう。強面のオジサンが身に着けていても、なんだかカッコイイです(笑)。 値段もお手ごろでシンプルでありながら、さりげなく主張も出来るこのゴム製ブレスレット。アメリカではまだまだ流行して行きそうです。もし、まだ日本で紹介されていないアイテムなら、ゴールデンウィーク中にアメリカに来られる方は日本へのお土産としてチェックしてみるのも良いかもしれませんね。
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