病床の父へ10歳娘が“結婚式”、「先は長くない」と病室で誓いの儀式。

2013/10/09 13:29 Written by Narinari.com編集部

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9月下旬、米国のある病院の一室で、周囲の人たちも心を震わせるセレモニーが開かれた。主役を演じたのは、5年前から肺疾患で闘病生活となり、現在その病室のベッドに伏している父親と10歳の娘。将来、美しい姿を見せるであろう娘の結婚式に出られそうもないことを嘆く父のために、母と娘は生きているうちに少しでも彼の願いを叶えてあげたいと、“未来の結婚式”から誓いの儀式だけを先取りして行い、病室の父にドレス姿を披露したそうだ。

米放送局CBS系列KCTVやFOX系列KTVIなどによると、父親のために誓いの儀式を行ったのはミズーリ州タニー郡に住む10歳の女の子、ナコール・ウェルズちゃん。彼女の父ジョニーさんは、5年前に慢性閉塞性肺疾患(COPD)と呼ばれる病を患い、現在はベッドに寝たきりの闘病生活を送っている。先は長くないと本人も家族も自覚する中、最近父は娘の結婚式に出られそうもないと嘆くようになったそうだ。

「彼がこれだけ生きてこられたのは、娘がいたから」と妻グレンダさんが話すように、父にとってナコールちゃんは宝物のような最愛の存在。しかし、まだ10歳の彼女がウェディングドレス姿を披露してくれるのは早くても数年も先とあって、彼は自分が生きられる「チャンスはないだろう」と悲しむようになったという。

そんな彼の言葉を聞いて、少しでも喜ばせる「ちょっとしたセレモニーができないか考えた」というグレンダさん。彼の願う通り、「誠実な人」を結婚相手に選ぶと娘に約束してもらうため、また天国に行っても一緒に参列できるよう、生きている父の姿をビデオに収めておくためにと、彼女は彼の病室で一足早い娘の“誓いの儀式”を計画。そして9月29日、親族や親しい知人らが見守る中、ジョニーさんの病室で娘のセレモニーは決行された。

その様子を撮影したのが、9月29日付でYouTubeに投稿された動画「A Little Girl's Last Wish For Her Daddy」(http://www.youtube.com/watch?v=PLgVOfbrNwE)。ドレスに身を包んでブーケを持ったナコールちゃんは、関係者に付き添われて病室に入るとベッド脇へといざなわれ、スーツ姿に盛装した病床の父と手を繋ぐ。そこで聖職者役の男性が取り仕切り、誓いの儀式が始まった。「神を敬う人と結婚するとお父さんに約束できますか」と問われ「イエス」と答える娘を、じっと見つめ続ける父の顔が感慨深げのようにも見える。その後、娘が選んだ男性を「尊敬して祝福すると約束できますか」と問われた父はすぐに首を小さく縦に振り、満足気な様子で「イエス」の意思を示した。

父娘が誓いを終えると、聖職者役の男性は自分の指にはめていた指輪を父の手に。「2つのハートが付いた」そのダイヤモンドの指輪は、父が用意した娘への“結婚プレゼント”だった。父が自ら娘の指にはめた後、男性はナコールちゃんに父の想いが込められた指輪を大切にするよう諭し、儀式は終了。それを待っていたかのように集まった関係者たちが写真を撮り出す中、カメラを向けられた家族3人はなおもお互いを見つめ続け、今回の儀式を自分たちの大切な思い出としてしっかり心に刻み込もうとしていたようだ。

今できる限りのことを考え、望み通り夫に喜んでもらえたグレンダさんは儀式が「とても素晴らしかった」と話し、本人も納得した様子。指輪をもらったナコールちゃんは「結婚式の日まで付け続けるつもり」と話しているという。

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