日本人の性の意識や婚姻事情、未婚率は35〜44歳男性で増加傾向に。

2012/12/28 14:15 Written by

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夫婦のセックスレスや“草食男子”などが話題になって久しいが、2002年から2年ごとに行われている「男女の生活と意識に関する調査」の最新データが12月20日、日本家族計画協会家族計画研究センター所長の北村邦夫氏によって発表された。それによると、夫婦のセックスレスは前回の調査(2010年)よりも0.5ポイント増えて41.3%に、セックスに関心がないなどと回答した“草食男子”は16〜24歳で20%を超えていたという。また、婚外子(非嫡出子)に対する意識と実態のギャップや、人工妊娠中絶に関する近年の傾向なども報告された。

◎16〜49歳の男女3,000人を調査

この調査は、1952年から2000年まで読売新聞社が2年置きに実施してきたものを実質的に引き継ぐ形で日本家族計画協会家族計画研究センターが行っており、今年で6回目。「日本人の性の意識、人工妊娠中絶の実態、避妊法選択の現状などを把握するため」と国の助成を受けてきた。ところが、今回は国からの助成が受けられず、各市町村の協力も得られにくい状況となったため、有効回答数が48.6%に低下したという。

調査対象は、2012年9月1日現在で満16〜49歳の男女からランダムに抽出した3,000人。長期不在、転居、住居不明などでアンケート用紙を手渡しできなかった人を除く2,687人のうち、1,306人(平均年齢は男性34.1歳、女性34.5歳)から有効な回答が得られた。

調査では、主に婚姻に対する考え方や婚姻状況、性に関する意識や行動、避妊や人工妊娠中絶への知識や経験などについて尋ねた。有効回答を解析した結果は主に次の通り。

(1)国の少子化対策への支持率83.2%

妊婦健診の公費負担に対する有効性については、「とても有効である」(53.4%)と「ある程度有効である」(29.8%)を合わせると83.2%が有効性を認めており、「あまり有効ではない」(2.5%)、「全く有効ではない」(1.1%)として有効性を認めない割合は3.7%にとどまった。

(2)35〜44歳男性で未婚率が増加傾向、4割近くが婚外子認める

婚姻状況を見ると、「未婚」は42.3%(男性46.1%、女性39.1%)で、過去2回の調査結果(2008年42.0%、2010年47.2%)と変わらず高率で推移。特に男性の35〜44歳で未婚率の増加傾向が示された。未婚者が子供を持つ婚外子に対しては、「抵抗がある」(59.6%)、「抵抗がない」(38.8%)と、婚外子率の低いわが国にあって4割近くが婚外子を認めると回答した。

(3)セックスレス率の上昇と男女で違う主な理由

セックス経験のある男女における過去1カ月間のセックス頻度では、「しなかった」と回答した割合が44.0%(男性43.1%、女性44.9%)で、最も多かった理由として「相手がいない」(男性39.0%、女性25.2%%)が男女ともに1位。2位は男性が「仕事で疲れている」(16.1%)、女性が「面倒くさい」(17.1%)と、男女で違いが見られた。また、夫婦のセックスレス率(過去1カ月間)は41.3%と、2010年の40.8%を0.5ポイント上回り、セックスレス化がさらに進行していた。

(4)“子供を持つことへの関心”“中卒・高卒”などが“草食男子”と関連

セックスへの関心の有無については、「関心がある」(79.3%)、「関心がない+嫌悪している」(17.7%)で、後者の年齢別の内訳を見ると、男性の16〜19歳(29.8%)および20〜24歳(24.6%)がともに20%超と高かった。セックスへの関心の有無との関連を見たところ、「子供が欲しい」(関心あり80.3%、関心なし57.1%)、「出産育児一時金制度は有効である」(同95.3%、78.9%)、「最終学齢が中学校または高等学校」(同43.7%、64.3%)などで関連が認められたという。

(5)中絶の「反復」率は過去10年間で最高

参考データとして示された中絶の年間実施件数によると、1955年度(約120万件、50.2%)から2011年度(約20万件、7.5%)まで一貫して低下しているという。今回の調査でも、中絶経験者(女性)の割合は14.7%と過去10年間の調査で2番目に低い数値だった。その一方で、中絶を繰り返す人の割合(反復中絶率)は36.3%と過去10年間で最高。中絶の理由は男女ともに「相手と結婚していないため」(男性28.1%、31.4%)が1位を占めた。

◎「日本のお粗末なセックス事情」を問題視

さらに、セックス経験のある男女における過去1年間の避妊法では「コンドーム」84.2%(男性88.1%、女性80.6%)と「膣(ちつ)外射精法」15.1%(同12.6%、17.4%)が大半を占め、経口避妊薬(ピル)はわずか3.7%(同3.8%、3.5%)にとどまっていた点に触れ、「妊娠は女性がするものであるにもかかわらず、いつまでも男性に依存している日本のお粗末なセックス事情」と問題視した。

なお、2011年2月23日に緊急避妊薬レボノルゲストレル(商品名ノルレボ)がわが国でも承認されたが、モーニングアフターピル、性交後避妊、緊急避妊法といった言葉を聞いたことがあるかとの質問に対し、「聞いたことがある」と回答したのは33.2%(男性27.5%、女性38.1%)と、同薬承認前の2010年より3.2ポイント上昇しており、認知度が確実に高まっているとの見方を示した。

※この記事(http://kenko100.jp/news/2012/12/26/02)は、医学新聞社メディカルトリビューンの健康情報サイト「あなたの健康百科」編集部(http://kenko100.jp)が執筆したものです。同編集部の許諾を得て掲載しています。

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