カーテン留め紐で首つり事故、米国では1か月に1人の乳幼児が死亡。

2012/12/20 14:36 Written by

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日本小児科学会は、カーテンの留めひも(タッセル)による家庭内事故の傷害速報を発表した。報告書によると、1歳1カ月の男児が自宅居間にあったカーテンタッセルに首がかかった状態で、一時的に呼吸停止となった。男児は意識状態の低下なども見られ、ドクターヘリによる搬送が行われたという。同学会は、カーテンタッセルやブラインドのひも(コード)を改善することが必要と提言した。なお、米国やカナダでは、政府機関がこうした製品の改善や、事故を防ぐための使用法などの情報発信を行っている。

◎洗濯物を干す数分間で…

傷害速報によると、前述の事故は母親が朝、外で洗濯物を干すため数分間、目を離した際に起きている。居間に戻った母親が、前のめりの体勢でカーテンタッセルに首がかかり、窒息した状態の男児を発見。タッセルは先端が床から50センチ程度の高さにあり、男児の身長(70センチ)でも簡単に届く範囲にあった。首が絞まる際、男児の足は床に着いていたという。

一時的に呼吸が停止していたものの、自発呼吸は再開。しかし、意識状態が低下していることなどから、ドクターヘリで搬送され、入院となった。治療にかかった医療費は約250万円と推計されている。男児は治療の結果、一人で歩くことができるようになり、1カ月後に退院している。

日本小児科学会は「カーテンタッセルに首を挟まれないよう注意」と指摘するだけでは事故予防はできないと指摘。以下のような製品の改善が必要との見解を示している。

・乳幼児の首が引っ掛からない構造
・引っ掛かったとしても(ひもの)ループが解除できるデザイン
・ひもの下端は床から1メートル以上の高さになるよう設置
・幼児の体重が掛かったときにループが外れない製品は子供の生活環境から排除する

◎米国では1カ月に1人が死亡

米国消費者安全委員会(CPSC)によると、同国では1カ月に1人の乳幼児がタッセルによる事故で死亡しており、事故防止キャンペーンを実施している。死亡例の90%以上が3歳未満の乳幼児との報告もある。

カナダでも1986年以降、カーテンやブラインドのひもによる首つり事故で28人の乳幼児が死亡、22人が死にかけたとの報告があり、保健省が消費者向けに次のような注意喚起を行っている(一部抜粋)。

・ブラインドやカーテンのひもは子供の手が届かない高い場所に設置する
・子供の手がひもに届く窓やサッシのそばにベビーベッドやハイチェア(乳幼児用の椅子)などを置かない
・窓の近くにソファ、椅子、テーブル、棚などを置かない
・ひもを半分に切断し、ループをなくす。切ったひもの端にはプラスチックの留め金や荷重によりループが解除される器具を付ける

※この記事(http://kenko100.jp/news/2012/12/13/02)は、医学新聞社メディカルトリビューンの健康情報サイト「あなたの健康百科」編集部(http://kenko100.jp)が執筆したものです。同編集部の許諾を得て掲載しています。

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