世界死亡数1割は“運動不足死”、解消なら日本人は寿命0.91年延長。

2012/09/03 16:07 Written by

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2008年に世界で5,700万人が死亡し、死因のトップは心臓病(虚血性心疾患)。それに脳卒中、肺炎などの下気道感染症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などが続いている。こうした中、世界の年間死亡の1割近く、530万人が運動不足が関係していることを示すデータが、米ハーバード大学医学部のI-Min Lee氏らによって英医学誌「Lancet」(2012; 380: 219-229)に発表された。

◎運動不足解消で0.68年の寿命延長

運動不足は心筋梗塞などの冠動脈性心疾患、2型糖尿病、乳がん、大腸がんなどのリスクを高め、平均余命の短縮と関係している。Lee氏らは、世界保健機関(WHO)の推奨(週150分以上の中等度の運動=例えば早足のウオーキング)に満たない運動不足が、世界の感染症以外の病気と死亡にどの程度の影響を与えているかを検討するため、その人口寄与危険割合を算出した。

人口寄与危険割合とは、調べようとしていることが人口にどれくらい影響するかの指標で、今回の場合は、運動不足が世界人口に及ぼす影響の割合を示す。

その結果、運動不足の人口寄与割合は、冠動脈性心疾患が6%、糖尿病が7%、乳がんと大腸がんがともに10%程度と推定された。死亡に対しては約9%。これは、2008年の世界の死亡数5,700万人のうち530万人以上に相当する。

Lee氏らによると、運動不足を完全に解消できなくても、10%減らすことで年間53万3,000人以上、25%減らせれば年間130万人以上の死亡が避けられると考えられるという。運動不足の解消により、世界人口の平均余命は0.68年(日本人は0.91年)延長すると推定された。

※この記事(http://kenko100.jp/news/2012/09/03/01)は、医学新聞社メディカルトリビューンの健康情報サイト「あなたの健康百科」編集部(http://kenko100.jp)が執筆したものです。同編集部の許諾を得て掲載しています。

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