感動を呼ぶ9歳の自作ゲーセン、閑古鳥の店にネット呼びかけで大勢の客。

2012/04/13 04:39 Written by Narinari.com編集部

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米国ではいま、Facebookなどを通じて集まった人たちが、特定の店へ押し掛ける“フラッシュモブ”が盛んに行われている。中には窃盗をするために店主の目を眩まそうと集まる非常識な話も聞かれるが、地域経済を活性化させようと皆で買い物をするといった、素晴らしい目的を持って集まる例も少なくない。昨年10月、ロサンゼルスでもそんな素晴らしいフラッシュモブが行われた。ターゲットとなったのは、9歳の男の子が始めたゲームセンター。段ボールで作られたゲームの数々を楽しんだ男性がその出来映えに感動し、ネットを通じて彼の店へのフラッシュモブを呼び掛けたのだ。

米放送局ABCやNBCロサンゼルスなどによると、このゲームセンターを始めたのは、ロサンゼルスで暮らす9歳のケイン・モンロイくん。30年近く父が営んできた中古自動車部品店でよく一緒に店先に立っていた彼は、2011年の夏休みに「近所の人を店に集めたい」と夢を膨らませ、実現に向けて動き出した。その夢のために彼が考え出したアイデアは、自分のゲームセンターを作ること。そこで彼は、店で使われなくなった段ボールを父からもらい、バスケットやサッカーゲームなどの数々のゲームを自分の手で1つずつ制作。景品のおもちゃも揃えて、店の一角を借りて「ケインズ・アーケード」をオープンさせた。

しかしいざ始めたところで、父の店へ買い物をしにやって来た客に声を掛けても、全く見向きもされない。それでも父が営業を終えようとすると「客が来るかもしれない」と止めるなど、粘り強く最初のお客さんを待っていたケインくん。そして9月も終わろうかという頃、その思いがようやく実るときが来た。父の店に「新しいドアの取っ手を買いに来た」男性が彼のゲームに目を向け、遊びたいと申し出たのだ。

彼のゲームを遊んだ37歳の映画製作者ナーバン・ムリックさんは、客を楽しませようとする努力が随所に見えるゲームセンターにいたく感激。そこで、彼の活動を追い掛ける短編動画を作りたいと父親の許可をもらうと、同時に彼を喜ばせたいと、店へのフラッシュモブをFacebookを通じて呼び掛けた。それから間もなく、この話は米ソーシャルニュースサイト「reddit」でも紹介されて注目を集めるようになり、すぐに数百人の人が参加の意思を見せたという。

そして10月2日にフラッシュモブは決行され、そのときの様子は、YouTubeに4月9日付で投稿されたムリックさんの短編動画「Caine's Arcade」(http://www.youtube.com/watch?v=faIFNkdq96U)に収められている。事情を知っている父親に連れられて、ケインくんが本物のゲームセンターへ遊びに出かけた隙に、集まった人たちは店の前で彼を応援するボードを作るなどして、彼の帰りを待った。そこへ何も知らないケインくんが現れると、人々は「遊びに来たよ」と連呼して彼をお出迎え。初めて見る大勢の客に喜び、懸命な接客を行う彼が見せる眼や表情の輝きに、動画を見た多くの人もまた感動しているようだ。

この話や動画については米メディアの間でも広く紹介され、動画の再生回数も98万回を突破(4月13日現在)。また、この動画を製作したムリックさんは、ケインくんの大学進学にも協力したいと、「Caine's Arcade」公式サイト上で就学資金の寄付も呼び掛けると、4月13日までに約12万ドル(約980万円)のお金が集まっているという。自分のゲームセンターを作り、全米の注目を集めるまでの存在となったケインくんは、大学に進学したらやはり「ゲームの作り方を学びたい」と話しているそうで、将来どんな作品を作ってくれるのか楽しみにしたいところだ。

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