金魚を操るマジックは虐待か、見事な隊列を組む“仕掛け”巡り波紋。

2011/02/22 19:55 Written by Narinari.com編集部

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中国の新年の始まりである春節(旧正月)時期に放送された特別番組で、有名マジシャンが行ったマジックが波紋を広げている。このマジシャン、縁起物の象徴とされる金魚を使い、手の動きに合わせてあたかも思い通りに動かしているかのようなマジックを披露したのだが、金魚に何らかの細工を施しているのではないかとの憶測を呼び、53もの動物保護団体がテレビ局へ抗議する事態に発展したそうだ。 

中国紙人民日報英字版などによると、批判を浴びているのは、2月2日に中国中央テレビの番組に出演したマジシャンのフー・ヤンドンさん。彼は多くの観客が見守るステージ上で、6匹の金魚を自在に操るマジックを披露した。それはまるでフーさんの“力”に導かれるように、水槽に放った金魚が隊列を組んで規則正しく並び、さらに命令に従って6匹がさまざまな動きを見せるという内容だ。

フーさんは4代に渡るマジシャン一家の出身で、彼の父親は中国で「マジックの王様」と呼ばれるほどの実力者だそう。そんなエリートである彼が行った素晴らしいマジック――のはずが、放送をきっかけに思わぬ事態へと転じてしまった。

番組放送後にこのマジックの“仕掛け”が市民の間でも話題となり、中には仮説を立てて試す人もいたようだ。2月4日には「磁石を使って操作した」説を実証しようと、2匹の金魚に磁石を食べさせたところ死んでしまったとブログにつづるネットユーザーが出現。ほかにも「クリップを金魚に付けて」(中国紙シャンハイ・デイリーより)マジックの再現を試み、やはり金魚を死なせたという人もいたという。

こうした影響から、中国にある53の動物保護団体が声を上げ、中国中央テレビに対して今後同様のショー番組で「動物を使ったパフォーマンスを禁止するよう」抗議。また、フーさんのマジックに使われた金魚が実際に危害を加えられていなかったことを証明する、第三者機関による調査を求めたという。この要求を呑む形で、テレビ局側は2月17日に予定されていたフーさんの出演を中止とした。ただ、あまりに反響が大きかったためか、今度は地方の湖南テレビがフーさんに出演を依頼し、ショーを放送することになったそうだ。

一方、フーさん自身は抗議の声に対し「タネは明かせない」(人民日報より)とした上で、「1つ言えるのは、トリックは金魚を傷つけるものではないということ」と反論。また、フーさんの代理人は金魚たちが「幸せに生きている」と明かしたほか、真似した市民たちの方法は間違いとして「実際に行うのを止めて欲しい」と語っている。

※動画はYouTubeの「Magic show - "Wishing for you to get lots of fish year after year !" 」(http://www.youtube.com/watch?v=U0cAMAy-WL4)などで視聴可能。

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