ザ・ハイロウズ、活動休止を発表。

2005/11/12 06:19 Written by コジマ

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元ザ・ブルーハーツの甲本ヒロトと真島昌利(マーシー)を中心とした、ぼくが世界で一番好きなバンド、ザ・ハイロウズが活動休止を発表したそうなのだ。11日付けのbounce.comの記事によると、ファンクラブ会員宛のダイレクトメールによって明らかにされたそうで、詳細は発表されていないとのこと。1995年の結成から10年目を迎えた今年、ツアー「The★Mustang 04-05」を精力的にこなし、フジロックフェスティバルにも久しぶりに出演していたのだけれど、節目の年に活動休止の発表となったのだ。来年元日には初のベストアルバム「FLASH 〜BEST〜」が発売される。

……言葉がなかなか見つからないのだ。

ぼくが歴史上で一番会いたい人物・ヒロトと孤高の吟遊詩人・マーシー。ぼくが中学生の頃、ブルーハーツのメンバーだったこの二人(特にヒロト)の言葉に勇気づけられたり生き方を教わったりしたし、ハイロウズとなってからは音楽の楽しみ方を教えてくれたのだ。ハイロウズは多くを語るわけではなく(ヒロト以外はほとんどインタビューに答えない)、演奏するのも聴くのも楽しけりゃいいじゃん!というハイロウズの音楽を聴いているだけで、「音楽ってこんなに楽しんでいいものなんだ!」と気付かせてくれたのだ。もしこの二人がこの世に存在しなかったら、ぼくは本当の意味で音楽を好きになれなかったかもしれない(その後にローリング・ストーンズを聞き直して「おお、こいつらもそうだったのか!」と思ったのだ)。

思えばブルーハーツの解散も結成10年目の1995年だった。6月1日に放送(収録は5月)されたNHK-FMの「ミュージック・スクエア」で突然解散を宣言したのだ。メンバーの宗教観の違いなど色々な憶測が飛び交ったけど、次の月に発売された「ロッキング・オン・ジャパン」7月号には、メンバー各々に対するラストインタビューが掲載されていた。そのなかから今回の活動休止の動機が垣間見えるかもしれないので、ブルーハーツ解散の言い出しっぺであるヒロトのインタビューの一部を掲載してみるのだ。まあ、「『あの時ああ言ったじゃん』て言われても、その時はその時だし」と言っているヒロトの言葉はアテにならないけど(笑)。

「もうちょっと違うこととかやってみたくなるでしょう。ほら、あまりにもブルーハーツってものが固まってきちゃったからね。」
「今度それが何かやる時に、ブルーハーツの新譜として何かをやったりブルーハーツの新曲としてっていうことでやりづらい部分とかあんだよな。」
「まあ10年やってきたら『飽きらあな』っていう、そういうことかな。」
「創作意欲が煮詰まったからだとか音楽に対する情熱が失せたからバンドを辞めるっていってるんじゃないんだよ」
「たぶんあっという間にこれから10年経つと思うんだ。で、それをブルーハーツでこなしていく自信がなかったんだ。だけど、僕の中ではめちゃくちゃ面白いことがいっぱいあるんだ」
「ブルーハーツがステージに出た時のある種のコール&レスポンスっていうものがすでに成り立ってるわけでしょ? 『ブルーハーツが出た→お客さんこうなった』という、そういうものにある程度頼っていけばあと何年かはメシ喰えるんだけど(笑)」
「『あ、こんなにいいバンドなのにもったいないね』と自分の中で思ったり人から言われる時に『やっぱ解散すんのやめようかな』って思うかもしれないけれども。それって全部、後ろ向きな理由でしょう。」
「自分の人生とか自分の行動パターンを決定する時の理由がもったいないなんていうのはもう許せない!(笑)。そんなの全然ロックンロールじゃねえもん」

うーん、何たるわがまま大王(笑)。まあ、自分の欲望に素直なのがヒロトのキャラクターなのだけれど。そして、「ブルーハーツ」を「ハイロウズ」に置き換えると非常に興味深いのだ。でも、あくまでも今回は解散ではなく活動休止なのでご注意を。それにしても、今回のツアー3回とフジロックの計4回、しかもフジロックでは最前列で観られたのは不幸中の幸いだったのだ。ラストライブとなった5日の中央大学学園祭のステージを観た人はもっとラッキーだけど。

嘆きの声が飛び交う「↑THE HIGH-LOWS↓FAN'S HOME PAGE」の掲示板にも書き込みがあったけど、「The★Mustang 04-05」が白井幹夫(キーボード)脱退後の初めてのツアーだったため、 彼の抜けた穴の大きさを感じての休止かもしれない。ちなみに、今年のフジロックで白井幹夫が元ブルーハーツの梶原徹也とザ・ビッグ・ヒップとしてステージに立った際、マーシーが飛び入り出演しているので、ハイロウズの活動休止中はビッグ・ヒップの活動に参加するかも。ヒロトは三宅伸治と結成したヒューストンズ〔ブルーハーツの最後のアルバム「PAN」に収録されている「ヒューストン・ブルース(月面の狼)」、「ボインキラー」、「歩く花」(すごくいい曲!)はこのバンドでの楽曲〕の活動を再開するのかなあ。

先述のインタビューの際、ファンへの最後のメッセージとしてマーシーが「う〜んべつに僕は死ぬわけでも何でもないんで、僕の新しいレコードが出たら買ってね」と言っているように、ハイロウズのメンバーがこの世からいなくなるわけではないので、活動再開もしくはソロや別のバンドでの活動を楽しみに待つしかないのだ。しかし、ベスト版を出して休止ってのはないよなあ。


☆ザ・ハイロウズとは

元ブルーハーツの甲本ヒロト(ボーカル、ハーモニカ)と真島昌利(ギター)を中心に、調先人(ベース)、大島賢治(ドラム)、白井幹夫(キーボード)のメンバーで結成し、1995年10月25日にアルバム「ザ・ハイロウズ」でデビュー。ブルーハーツ時代と違った音楽を楽しむ姿勢で日本のロック界を強力に牽引し、現在までにシングル26枚、アルバム10枚(うちオリジナル8枚)を発表している。2003年に白井幹夫が脱退。昨年春に自主レーベル「ハッピーソングレコード」を設立し、活動10周年の今年もライブ活動を精力的にこなしていたが、初のベストアルバム「FLASH 〜BEST〜」の来年元日発売を発表した直後、活動休止をファンクラブ会員だけにひっそりと通知した。

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